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マルク・シャガールは生涯を通して幅広い表現手段に関心を示し、多彩な作品を残しています。創作の中心は常に絵画であり、画家としての存在が際立っていますが、とりわけ初期には、20世紀のアヴァンギャルドに歩調を合わせるかのような革新的な表現を追求しました。
1950年代、第二次世界大戦時のアメリカ亡命からフランスへ帰国した後、シャガールは南仏に定住し、地元の伝統的な職人とともに陶磁器と彫刻を制作します。粘土を形づくったり、漆喰や石に形を与えたりすることによって、ヴォリュームに対する意識を一層明確にし、絵画などの平面作品にもその経験が取り込まれていきました。
本展は、これらの陶磁器と彫刻の代表的な作品約80点と、その制作過程のスケッチの数々や同様のテーマを表現した一連の絵画作品もあわせて紹介します。シャガール芸術において二次元と三次元の表現がいかに密接な影響関係にあるかを示す、日本で初めての試みです。

巡回情報

東京ステーションギャラリー
2017年9月16日(土)〜12月3日(日)
名古屋市美術館
2017年12月14日(木)〜2018年2月18日(日)
青森県立美術館
2018年3月10日(土)〜5月6日(日)

業務内容

展覧会企画、海外借用コーディネイト、図録企画・制作、グラフィックパネルのデザイン・制作、オリジナルグッズ企画・デザイン・制作