学習院大学史料館は昭和50(1975)年の開館以来、史・資料の収集・保存 、調査・研究、展示・公開を行い、数多くの展覧会も開催してきました。このたび令和7(2025)年春、装いも新たに「霞会館記念学習院ミュージアム」として歩みはじめます。

これを記念して、特別展「学習院コレクション 華族文化 美の玉手箱 ― 芸術と伝統文化のパトロネージュ」を開催いたします。

古来より、芸術の創作と発展には王侯貴族らをはじめ、それぞれの時代に活躍をした人々が重要な役割を担ってきました。豊富な知識と高い美意識を持った彼らは、優れた芸術作品を収集し、才気溢れる芸術家を見出して、その能力が発揮できるよう惜しみなく援助しました。現在世界有数といわれる各国の博物館コレクションは、こうした人々の芸術への関心と愛好により築かれたものが数多く含まれています。芸術の発展は、彼らによる芸術作品の保護と、芸術家への支援「パトロネージュ」なしには語れません。

わが国もまた、天皇家をはじめとする多くの「パトロン」により、独自の文化や芸術が育まれ、これまで連綿と受け継がれてきました。彼らは伝統儀礼を重んじつつ、日常生活においては歌や文学、書画といった芸術を好み、優れた芸術作品の誕生に大いに貢献しました。わが国の芸術、伝統文化も天皇家をはじめ、国家を支えた人々などのパトロネージュにより発展を遂げてきたのです。

学習院大学史料館には、天皇家をはじめ、皇族、華族の学び舎であった学習院ゆかりの史・資料、美術作品など約25万点が収蔵されています。本展ではそのコレクションの中から、芸術と伝統文化のパトロネージュをテーマに6つのコーナーを設け、絵画、工芸品、古文書、文学資料など約100件を展覧いたします。

巡回情報

霞会館記念 学習院ミュージアム 2025年3月14日(金)〜5月17日(土)

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展示協力

広報協力