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1936年(昭和11年)、国画会の展示会場で出会った棟方志功と柳宗悦。当時無名の画家に過ぎなかった棟方の運命は、この柳との出会いによって大きく変わっていきます。彼らを引き合わせた棟方の会心作《大和し美し》は、その年開館予定であった東京、駒場の日本民藝館によって買い上げられ、以後棟方は柳をはじめ、浜田庄司、河井寛次郎といった民藝の人々と深い親交を結ぶようになりました。彼らとの交友によって棟方は大いに刺激を受け、感化され、その教示により多くの傑作が生まれたのです。民藝の人々との交流が、のちに「世界のムナカタ」と呼ばれる棟方作品の基礎を築いたともいえるでしょう。
現在日本民藝館には、棟方の代表作の大半が収蔵されており、それらの中には柳宗悦の斬新なアイデアによって美しく表装され、浜田庄司、河井寛次郎らによる陶軸が用いられたものが数多くあります。本展は、棟方志功と柳宗悦、民藝の人々との触れ合いによって生まれた作品を中心に40件約150点を展覧し、棟方と民藝との関わりを改めて検証する展覧会です。
巡回情報
そごう美術館
2006年5月12日(金)~6月11日(日)
業務内容
展示プランおよび什器デザイン、会場設営