森と湖の国フィンランド。人と自然との共生が世界で広く意識されはじめるよりも早く、20世紀初頭から、フィンランドの多くのデザイナーたちは、ものづくりにおいて自然との調和を重視してきました。昼間でも太陽が昇らない厳しい冬を快適に過ごすため、あるいは貴重な夏を楽しむために、デザインの中に明るさや柔軟さを取り入れ、人々の生活を向上させようとしてきたのです。
 本展では、アルヴァ・アアルト(1898-1976)や、アイノ・アアルト(1894-1949)、イルマリ・タピオヴァーラ(1914-1999)、カイ・フランク(1911-1989)といった、時代を超えて今なお愛され続ける巨匠デザイナーや、オイバ・トイッカ(1931-2019)、石本 藤雄(1941-)など、近年のデザイナーたちによる、家具や陶器、ガラス、テーブルウェア、テキスタイルなど、フィンランドの生活を彩る逸品約800点を紹介します。また、フィンランドデザインの流れを汲みながら日本で多様に展開するデザインの数々と、ヒンメリ、白樺細工といったフィンランドの手仕事、サウナ文化など、優れたデザインを生み出したフィンランドの暮らしも併せて紹介します。

巡回情報

高松市立美術館 2023年4月15日〜6月11日

岩手県立美術館 2023年7月29日〜9月10日

ひろしま美術館 2024年4月6日〜2024年6月2日

いわき市立美術館 2024年6月22日〜8月18日

神戸ファッション美術館 2024年9月14日〜11月10日

業務内容

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